Firefoxのセーフティを解除して高速化を図る方法【リスク有り】
Firefoxのデータベースに搭載されているデータ保護機能を無効化して、Firefoxの動作を高速化する方法のご紹介です。
目次
Firefoxのデータ保護機能
Firefoxではブックマークや履歴などのユーザ情報を「Places」というSQLiteデータベースで管理しています。
Placesデータベースは突然のシャットダウン等が発生しても、ユーザ情報が消えないように速度よりも安全を重視したさまざまな設定が行われています。
そのため、通常の設定よりも動作が遅くなっています。(※SQLiteのデフォルト設定より)
しかし先日ベータ版にこの保護機能の一部を無効化する設定が追加されました。
Firefox 49に追加された設定
Firefox 49ではPlacesデータベースの「同期モード」と「ジャーナルモード」を変更する設定が追加され、速度重視の設定が行えるようになりました。
「同期モード」はデータの書き込みに関する設定で、初期設定では書き込みが完了してから次の処理を行う設定となっていますが、書き込みの終了を待たず次の処理を行う非同期モードが設定できるようになりました。
「ジャーナルモード」はデータの変更に関する設定で、初期設定では変更前にログに記録してから変更を行う設定となっていますが、直接Placesデータベースに変更を適用する設定ができるようになりました。
参考:Placesデータベースの読み書き処理を大きく減らす裏技(Firefox 49以降) – Mozilla Flux
設定変更によるリスク
設定を変更することでFirefoxの高速化が期待できますが、設定を変更した場合、データの完全性が失われるリスクが増加します。
突然のシャットダウンが発生して履歴やブックマークが消えても問題ないという方だけが実行してください。自己責任です。
ちなみにこの設定はディスク速度が速いSSDよりもHDDの方が効果が期待できます。
セーフティを解除する方法
注意事項
- 現時点ではFirefox Betaのみ設定可能です。
- 設定を行うことで履歴などが消えるリスクが増えます。
Firefoxの設定
- URL欄に about:config と入力
- 動作保証外になります!と警告されますが、[細心を払って使用する] をクリック
- 右クリック、新規作成(W) の 真偽値(B) を選択
- places.database.disableDurability と入力して、OKをクリック
- true を選択してOKをクリック
- 以下のようになっていればFirefoxの設定は完了です。
コンピュータの設定
- 管理者権限のコマンドプロンプトを起動(方法)して、次のコマンド分を入力
SETX ALLOW_PLACES_DATABASE_TO_LOSE_DATA_AND_BECOME_CORRUPT “Firefox Setting"
- 「成功:指定した値は保存されました。」と表示されたらすべての設定が完了です。
ディスカッション
コメント一覧
INTEL64 プロセッサ かつ AVX2 にターゲットされた某fビルドの x64 バイナリ Firefox を利用させて頂いているので、Mozilla 公式の x86 バイナリ Firefox より多少は実行速度が速いとは思うのですが、
こちらの投稿を参考にして
places.database.disableDurability
と
SETX ALLOW_PLACES_DATABASE_TO_LOSE_DATA_AND_BECOME_CORRUPT “Firefox Setting”
を実行してみて、心なしか読込みが速くなったような…気がしないでもないです。
わたしの使い方に Firefox が合っているので日々の巡回には Webkit / Blink 系のWebブラウザではなく 今でも Firefox を常用していますが、Webページの読込み( レンダリング+描画が開始されるまでの待ち時間と言ったらいいんでしょうか )において Webkit / Blink 系のWebブラウザと比べると Firefox は「 気持ち遅いかな…? 」と感じる場面があり、日頃から「 Firefox をもっと高速化する手段はないものか 」とついつい考えてしまいますので、こういった速度向上に繋がるような Modify は大好物です。
今後も速度向上に寄与しそうな投稿を楽しみにしています。
regnarさん、コメントありがとうございます。
お役に立てたのであれば幸いです。
これからも当ブログをよろしくお願いします。